前回のMTGカタンの開拓者案()を友人に見せたところ、
・資源をそのままトークンにするのは安直でありデザイン上美しくない

というような意見を受けた。あくまで安直に考えたわけではなく、再現性を重視して色々なアイディアを考えた中で、このアイディアが一番まともだったので採用した。しかしこの意見はもっともであるので、前回のアイディアは一旦白紙として、友人から得たアイディアからもう一度始める。

◆原案
街道建設 (赤)
ソーサリー コモン
クリーチャー1体を対象とする。このターン、それはブロックされない。
開拓1(あなたはこのカードを、あなたがコントロールする山を1つ追放することで唱えてもよい。この方法で追放された土地が、あなたが開拓により追放した10枚目以上の土地である場合、あなたはこのゲームに勝利する。)

この問題点を以下に示す。
1.構築戦で23~25枚、リミテッドでは16~17枚程度しかない土地を、開拓能力でどんどん追放していくことが、ゲームバランス上可能なのか?
2.現状のままだと、開拓勝利は毒殺並ですらなく、現実的にほぼ不可能になる(もしくは逆に、1ターン中に10枚土地を追放していきなり開拓勝利するような非常に歪んだコンボデッキが発生することも想定される)
3.土地はどんどん追放されていくので、基本的にそれを再利用出来ない
4.主要能力がピッチスペルになると、親和やストームのような壊れシナジーが想定される(しかもそのシナジーは作成側の意図したものではない)
5.クリーチャーにアンブロッカブル能力付加は、《巧みな回避/Artful Dodge》《ひずみの一撃/Distortion Strike》《幽体化/Ghostform》《一瞬の不可視/Touch of Invisibility》など青のカラーパイ能力なので赤ではふさわしくない。(これは正直どうでもいい)
6.例えば土+鉱物とか木材+穀物といった資源を組み合わせるものはどう表現するか?


◆以上を踏まえた改案
道路開通 (赤)
インスタント コモン
クリーチャー1体を対象とする。このターン、それは可能ならば攻撃する。
開拓1(あなたはこのカードを、あなたがコントロールする山を1つ、あなたのライブラリーの一番下に置くことで唱えてもよい。そうした場合、あなたは勝利カウンターを1個得る。)

さらに、ルーリングの状況起因処理の項目に以下を追加する。
704.5c.2 10個以上の「勝利/victory」カウンターを持つプレイヤーは、ゲームに勝利する。

手札や墓地など運用が容易い領域、逆に不可能に近い追放領域を避け、ライブラリーボトムに送ることで、(他の収録カード次第で)再利用が可能、かつ容易に運用も出来ないデザイン。上の3,5への対応。1と2と4と6はまだ考え中。
あと、個人的には毒カウンターとまるかぶりなので勝利カウンターは避けたい。


◆ちょっと思い付いた改案その2
道路開通 (赤)
インスタント コモン
クリーチャー1体を対象とする。このターン、それは可能ならば攻撃する。
開拓1(あなたはこのカードを、あなたがコントロールする山を1つ、あなたのライブラリーの一番上に置くことで唱えてもよい。そうした場合、あなたは勝利カウンターを1個得る。)

あえてのトップ。こうすることで、
・次のドローでライブラリーに送った土地を取り戻せる
・トップに送るので、ドローが無駄になるというデメリット(コスト)が発生する
・トップを土地にすることでメリットになるシナジーを考案できる


上にも書いたとおり、一番重要なこと。
MTGにおいて非常に重要な土地をどんどん追放していくことが、ゲームバランス上本当に可能なのか?。この際ピッチスペル自体は割とどうでもいい。あともうひとつ、現物のカードそのものを資源にすると、複数の資源をうまく利用して何かをしたりすることが難しく、カタントップダウン型開発という前提が崩れる可能性が高いこと。じゃあなぜ土地なのか、と言われると、友人の考えでは『カタンの資源に相当するもの=MTGの土地だから』。これについては個人の感性があるし現状これは問題ないとして進める。

このアイディア(と前回のアイディアも含め)何か意見等ありましたらよろしくお願いします。

コメント

dds666
2013年7月9日13:52

土地をコストと考えたシナジーが中心のセットが有りました
その名をプロフェシーと言うんですがね……

タカハシケイ
2013年7月9日14:33

>ddsさん
ああプロフェシー……特に土地を引っ張ってきたり回収したりするギミックがないのに、ただただ土地を生け贄にしたり土地を縛るスペルだらけですね。弱いのはリスティックだけじゃなかったようで……
となるとこのエキスパンションの名前は『予言への回帰』あたりにしときますかw

重海老@heavyLobster
2013年7月9日17:53

最長交易路(Longest Road)土地

(T):あなたのマナ・プールに(1)を加える。

(T):(9)次のあなたのアップキープ開始時に、すべてのプレイヤーの中であなたが最も多く土地をコントロールしつつ、10枚以上の土地をコントロールしている場合、あなたはこのゲームに勝利する。


※この効果はソーサリータイミングでしか使えない。



街道建設(3)(緑)
ソーサリー
あなたのライブラリーから基本土地カードを最大2枚まで探し、それらをタップ状態で戦場に出す。その後あなたのライブラリーを切り直す。


イメージ的にはこんなもんしか浮かびませんww

最長交易路については迷路の終りをパクりましたww

重海老@heavyLobster
2013年7月9日18:11

個人的にはカタンの再現ではなくて、カタンのフレイバーをつけるようなイメージが好きです。


たとえば○○の盗賊というクリーチャーを作り、土地を起きなくしたり、ハンドをランダムに捨てさせたりとか。

騎士もしかりですがw

タカハシケイ
2013年7月9日20:34

>重海老さん
基本土地=資源+街道
基本でない土地=開拓地

という位置づけでやるのはありかもしれないですね!

フレーバー的なとこは重要視しているので今後要件等です。
もうトークン案はほぼ頓挫したので再現は既に難しくなってますねー

nophoto
名も無き者
2013年7月10日6:10

> 再現性を重視
仮にカタンを100%完璧に再現したところで、「最初からカタンやればいいいじゃん」となる気がします。カタンのうち、どの要素をMTGに取り入れるのか、メカニズムなのかフレイバーなのか、絞ってみてはどうでしょうか。

> 土地に対応した資源(木材、粘土、麦、鉄、羊毛)が産出する。
> 各プレイヤーは産出した資源を使い、道(道路)、家(開拓地)、街(都市)を建設していく。
カタンは全然やったことないのでWikipediaから引用を。
これはMTGで基本土地に対応した色マナが出て、それを使って呪文を唱えるのと似てます。
それをわざわざ 資源トークンとかそれを消費するカードとかで再現しようとするのは手間だし、メカニズムが閉鎖的になります。

開拓について
・改案その2の、土地をライブラリーの上に置く《休耕地》《根絶やし》効果と「開拓」という名前が反します。
・毒カウンターの場合、感染クリーチャーを除去することである程度対処できます。しかし、開拓は呪文のコストなので打消し呪文ですら防げず、干渉する手段が限られます。
・プレイヤーのやりたくないことをやらせるメカニズムです。
 それよりは、やりたいことを推奨するようなメカニズムの方がいいかと。
・土地を並べまくる→勝利というのが、ヴァラクートや迷路と被ります。

多人数で交易を行うという点に注目して、オリジナルエキスパンションではなく、統率者用のオリジナルカード入り構築済みデッキを作る、というのも1つの手だと思います。

タカハシケイ
2013年7月10日9:29

>名も無き者さん
非常に丁寧なご指摘ありがとうございます。

・再現性
これは仲間内でも指摘がありました。既に前回のアイディアは全ボツになっており、今回のエントリの内容が現状の下地です。現状だと、既に完全再現は難しい状況になっていますが、可能な限りカタンフレーバーを出していく方針ですね。

・土地に対応した資源
似ているのはその通りです。ただ、これも既に議論し終わった話なのですが、資源とマナそれぞれの生み方、使い方には差異があり、それらを直結すべきではないという考えでした。上に書いたとおり前回の資源トークン案はボツなのでこの点は特に問題ないです。

・休耕地や根絶やし
そう聞くとすき込みが懐かしいですね。当時よく好んで使っていました。ネーミングに関しては要検討ですね。

・勝利カウンターは発生する手段が基本的には開拓能力のみです。限定されているぶん干渉が出来ないところで優位性を持ち、毒カウンターと差別化していく方針です。(ただ、もっというと僕は勝利カウンターそのものがいまだにしっくりきてないです。)

・やりたくないことをやらせる
開拓呪文はその性質上強力なピッチスペルとなるので、ある程度コストにバランスを取りたいとは思っています。

・土地を並べまくる
既に、本家に存在しているキーワードを再録する案が出ています。ゲーム性を高めることも重視していますので、特に本家とのネタ被りとかは気にしてないですね。

全てに回答出来たかどうかは分かりませんが、現状こんな感じですね。
特に気になったのはネーミングですかねー。確かに違和感があります。
非常に丁寧なご指摘ありがとうございました。既にここに挙げている以上に話は進んでいるので、近日中にまた進捗状況を報告出来れば、と思います!

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