先日、地元に帰省していた際に映画を観に行くと、すでに公開が終わったはずの桐島が凱旋興行特別記念とかで安く上映されていたので観て来ました。小説を読んだ上で、映像化されることで面白く仕上がってることを期待して鑑賞。
小説の時のレビューは→(http://shimonkinonly.diarynote.jp/201301190800108066/


以下、ネタバレを含みます。


ほぼ全編高知ロケというのは非常に嬉しかったし良かったです。作中に登場したゲーセンの上の階で映画を見ていて、観終わった後はそのゲーセンの前のベンチで休憩しました。
クラスの中のヒエラルキーってのは、実際に存在する話で、実体験でもリア充グループやスポーツマンがクラスの上位に位置していました。僕は一応運動部でしたがクラスでは中の下ぐらいのポジションだったような気がします。
桐島が部活を辞めたことで、帰宅部リア充グループとバレーボール部に大きく影響を与え、最終的には映画部の前田(神木くん)にまで影響を与えた流れはよく出来ていたし、最後の屋上のシーンは原作にないところで良かったと思います。
最後の屋上で前田が「こいつらみんな食い殺せ!」って言ったのも、宏樹(東出くん)が前田に話しかけたのも、そして最後に複雑な表情をして屋上を降り、桐島にコールする宏樹も、すべて桐島が部活をやめたところから始まり、原作者の主題をうまく反映したいい場面でした。

宏樹が、高校生特有の歪んだヒエラルキー社会に対して、その歪みを悟ったのと同時に、何も打ち込めず幽霊部員になってしまっている自分が辛く感じるというのは、数年前まで高校生だった時のことを思い返すようで非常に衝撃を受けました。
原作を読んだ時点では、その核は描かれていたものの、やや弱く感じ、あまりピンとこなかったです。そういう意味では映画化して良い作品になったと思います。

というわけで、個人的には非常に満足した作品でした。映画大賞を数多く受賞し、今年度の大ヒット映画となったのですが、実際にはこのエンディングの主題がピンと来るかどうかで評価が大きく分かれるようです。
一筋縄では人におすすめ出来ませんが、興味があれば観てみてほしいと思います。

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